ISOコラム

2015年11月25日

Vol.11:移行審査とは_その1

  JIS Q 9001:2015とJIS Q 14001:2015が2015年11月20日(金)に発売されました!

  そして、前回のコラム【vol.10:「ISO 9001:2015とISO 14001:2015 JIS化について」】(2015 年11月10日更新)にて「移行審査」という単語をお伝えいたしました。
せっかくですので、今回と次回の二回に渡って「移行審査」についてお伝えさせていただきます。

  JIS Q 9001:2015を例にお伝えさせていただきます。
いままで、一番末尾の「2015」の部分が「2008」だったのですが、2015年11月20日(金)に「2015」と表記されたものが発売されました。もちろん、中身(規格の本文)も違います。

  では、JIS Q 9001:2008はどうなるのでしょうか。
  現在、JIS Q 9001:2008とISO 9001:2008は両方が世の中に存在します。「えっ? そうなの? 廃止じゃないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には、JIS Q 9001:2008の購入も可能なのです。
  でも、JIS Q 9001:2008やISO 9001:2008は「ある日」が到来すると、この世から消えてしまう・・・つまり「無効」となります。で、JIS Q 9001:2015やISO 9001:2015のみ「有効」となります。
  上記の「ある日」は、国際的な話し合い・相談をする場でその日付が決定されています。その「ある日」は「2018年9月15日」です。JIS Q 9001:2008やISO 9001:2008は、「2018年9月14日」まではOK(つまり有効)なのです。この日付(2018年9月14日)を一般に「移行期限」と呼びます。

  表にすると以下のようになります。

  規格   発行日   移行期限
  ISO 9001   2015年9月15日
  (JIS化 2015年11月20日)
  2018年9月14日
  ISO 14001   2015年9月15日
  (JIS化 2015年11月20日)
  2018年9月14日

  新規格への認証の移行期限は、上記の表に示すように国際規格ISOの発効日より3年間有効(JISの発効日ではない)となります。

  移行期間は3年間なのです。このコラムでも以前お伝えしました通り、ISOの原文は英語で、公式な日本語訳がJISなのです。
つまり、公式な日本語訳が世の中にお目見えしてからだと、移行期限まで三年弱の時間があるということになります。

  ここで間違えてはいけないのが、「移行期限が2018年11月19日ではない」ことです。

  「移行期間は3年あるって聞いたから、移行期限は2018年11月19日だと思っていたよ」という方が、おいでになりましたら、それは誤解でございます。上述の通り、移行期限は2018年9月14日となります。つまり、遅くとも2018年9月14までに新規格への移行を完了する必要があります。

  この「移行期限」は「移行審査」と、とても密接な関係があり大切な事柄でしたので、コラム1回分にてお伝えさせていただきました。

  次回はいよいよ本題の「移行審査」について、書かせていただきます。

  上記の改正についてご興味がある方は是非、弊社(ISO審査機関)へご連絡を下さいますようお願い申し上げます。

マメ知識
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以上
国際システム審査株式会社 マーケティング室 発行
文責 由利有美

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