2015年2月第三週
第7回:「心を高め、経営を伸ばすことで幸福な人生を送ろう」
心を高めるひとつの手段として、私たちは、毎朝、論語を通して、その心に触れるようにしています。論語は、2500年前、中国の周王朝が崩壊し、小国が覇権争いを繰り広げた春秋時代の孔子の教えを孔子の死後、弟子たちが、編纂したものです。論語が完成したのは、孔子の死後、500年もたってからのことだといわれています。その多くは、現代でも通用するものであり、日本の偉人といわれる先達のほとんどが論語に学び、その教えを活用し応用しております。論語は、実に、2500年間もいき続けているのです。
私たちの業務の中枢に位置する研修に携わる講師、審査に携わる審査員、組織を指導するコンサルタント、いずれも指導者であり、論語で言及する君子に相当します。孔子は君子になるための九思(指導者になるための九つの守るべきこと)として次のように教えています。孔子の「君子九思」はいわれてみれば、人間として豊かな人生を送るためにもなるほどと思うことばかりです。
孔子の「君子九思」:
- 視るは明を思い(物事をしっかりとはっきり見ること)、
- 聴くは総を思い(人の言う事を聞くときはしっかり聞くこと)、
- 色は温を思い(表情は穏やかに保つこと)、
- ボウは恭を思い(振る舞いは謙虚にしておごらずにすること)、
- 言は忠を思い(思いやりの心で誠実に、有言実効であること)、
- 事は敬を思い(あわてないで慎重に行動すること):
- 疑いは問うを思い(わからないことは、そのままにしないで人に聞いたり、調べるたりすること)
- 怒りは難を思い(怒りは敵であり冷静にふるまうこと)、
- 利を売るに義を思い(先義後利、正々堂々の利益を求め甘いことばにだまされないこと)
ネット上でも、だましや、詐欺まがいの情報や行為が横行している世の中です。うまい話のご用心、昔からから言われていることです。あらためて、社会人として肝に銘じることばかりではないでしょうか。私たちの先達は、「われ日にみたびわが身を省みる」即ち、何度でも自分の言動に間違いが無かった反省することで成長していくことの大切さを教えています。」
私たちが終礼で行っている「三省」という言葉は、論語から拝借した言葉でもあります。仕事をする上で、1日の仕事のけじめとしまた、今日より明日と前進し、明日への英気を養うようにしてください。
今日一日、
①「我が社の業績を高めることが出来ただろうか?」
②「我が社の信用を高めることが出来ただろうか?」
③「お互いに学び教えあうことは出来ただろうか?」