2024年7月1日
13.誰にも負けない努力をする
2024年も7月になりました。今回のテーマは「誰にも負けない努力」です。稲盛塾長の教えに経営の原点12か条が
あります。これは稲盛塾長が、京セラやKDDIの経営に携わる中で体得した実践的な経営原則を12の項目にまとめた
もので、この経営原則の第4か条にあるのが「誰にも負けない努力をする」です。
私自身も盛和塾世界大会や、ビデオ勉強会、著書などでその中身を見聞きしてきましたが、稲盛氏が語る「努力」
というものは「それなりに努力している、自分なりに努力している」というレベルとは次元の違うものです。最後の
最後、これ以上何もできないという状況まで努力を重ねる必要があると述べています。
三笠書房「働き方」に1つのエピソードが書かれています。京セラ創業初期にIBM社から当時の技術水準をはるかに
超えた要求レベルのセラミックの注文があり、何度も試作品の失敗を繰り返す中で、稲盛氏は、ある晩、セラミック
製品の焼成炉の前で、呆然と立ち尽くし「万策尽きました」と泣いている技術者に対して、稲盛氏は「おい、神様に
祈ったか?」と声をかけたそうです。この言葉が意味する稲盛氏の本意は、「人事を尽くし、後はもう神に祈り、天
命を待つしか方法はないと言えるほど、すべての力を出し切ったのか」ということを言いたかったそうです(「働き
方」三笠書房)。
現状、私自身は残念ながら胸を張って努力していると言える状況にはありません。物事を成し遂げるために楽な道
はない、成功の陰にはたゆまぬ努力が必要とされているということを改めて肝に銘じていかなければならないと感じ
ております。