2026年3月4日
33. よい経営を行い、よい経営環境を作り、よい経営者になろう
2026年3月になりました。アメリカがイランに対して戦争を始めるなど国際政治状況は大きく動いています。企業
人・民間人である私が何かできるわけではありませんし無力ですが、平和な世の中を願いながら、企業人としてでき
ることを日々積み重ねてまいりたいと思います。
こうした不確実な時代だからこそ、足元の経営の質を高めていくことが一層重要ではないかと感じています。
今月のテーマである「よい経営を行い、よい経営環境を作り、よい経営者になろう」という理念は、中小企業家同友
会の3つの目的として定められています。理念という性質上、抽象化された表現ではありますが、本質的には当社が
生業とするISOマネジメントシステムの要求事項に通ずると思います。QMS(品質マネジメントシステム)の要求事
項に関連付けて整理してみたいと思います。
1. 「よい経営を行い」 ― QMSによるパフォーマンスの改善
業務を「点」ではなく「線(プロセス)」で捉え、計画・実行・評価・改善を繰り返すことで、効果的かつ効率的に
意図した結果を出す仕組みを作り、顧客の期待に応え、満足度を高めることが「よい経営」の結果につながります。
ISO 9001の序文では、QMS導入自体が組織のパフォーマンス全体を改善し、持続可能な発展のための基盤を提供す
る組織の戦略上の決定であると定義されています。
2. 「よい経営環境をつくり」 ― 組織の状況把握と品質文化
ISO 9001では、組織の状況の理解(箇条 4.1)が求められています。外部の課題(社会・経済・環境など)だけでな
く、内部の課題として組織の状況を理解する必要があります。そして、今後予定されている2026年版ではこの中に組
織の価値観や文化を明確にすることが求められます。また、プロセスの運用に関する環境(箇条 7.1.4)では、良い
製品を生むための環境には、物理的要因(温度・照明など)に加え、心理的要因(ストレス軽減など)や社会的要因
(非差別など)が含まれるとされます。2026年版では、これら環境の要因は「倫理的行動を含む、組織の品質文化に
依存する」と明記される予定です。
3. 「よい経営者になること」 ― リーダーシップと説明責任
ISO 9001において、トップマネジメント(経営者)の役割は非常に重く重要な役割を担っています。リーダーシップ
及びコミットメント(箇条 5.1)では、経営者はQMSの有効性に「説明責任(accountability)」を負うとされま
す。そして、2026年版では、経営者の役割として「品質文化及び倫理的行動を促進すること」が新たに追加される予
定です。これは、経営者自らが誠実に行動し、組織全体の価値観を高める「よい経営者」であることを要求している
と言えます。
「よい経営を行い、よい経営環境を作り、よい経営者になろう」を意識して日々取り組んでまいりたいと思います。



