ISOコラム

2015年9月25日

Vol.7:ISO審査機関とは

  前回のコラム【ISO のマークってJIS マークとは違うの?】(2015年9月10日更新)にて「マネジメントシステム審査」という単語について、「会社の仕組みを審査する」=「マネジメントシステム審査」という風に、書かせていただきました。

  本日のお題【ISO審査機関とは】は、上記の「会社の仕組みを審査する」会社(もしくは団体)のことを指しています。
  ちなみに弊社は「ISO審査機関」です。どうか宜しくお願い申し上げます。
  ずっと、「弊社(ISO審査機関)」と表記させていただいておりましたので、弊社が「ISO審査機関」であるということを気がついてくださっていましたら嬉しいです。また、本コラムをご覧になられている方々の中では、「ISO審査機関」という言葉を初めて目にされた方は少ないと思います。

  あらためまして、「ISO審査機関」についてちょっとだけお話させていただきます。

  「ISO審査機関」という言葉は、「MS審査機関」とも表記されることがあります。「MS」とは「マネジメントシステム」の略です。このことは、本コラム【ISO 14001 とは】(2015年7月27日更新)にて、正式名称のお話をいたしました際に「マネジメントシステム」という日本語と、対応する英語の「management systems」の記載があったかと思います。
  つまり「MS審査機関」=「マネジメントシステム規格を審査する会社(団体)」となります。

  まずは『「マネジメントシステム」「規格」を「審査する」会社(団体)』と読み替えていただくと判りやすいかもしれません。
  「マネジメントシステム」=「会社の仕組み」となります。「会社の仕組み」は幅広くて奥が深いです。会社(もしくは団体)では色々なことを管理していると思います。その管理が適切になされていないと、結果として会社の信用を失ってしまったり、売上げの減少を招いてしまったり、いままでお取引に応じてくれていた仕入れ業者さんとの間柄にヒビが入ってしまうなど、よくない事態に陥ってしまうと思います。
  「会社の仕組み」がうまく機能していれば、これらのことは未然に防げるのではないでしょうか。

  では、『「マネジメントシステム」「規格」を「審査する」』とはどういうことなのでしょうか。
「ISO 9001」を例にしてご説明します。
  ここでは、審査される側、つまり「ISO 9001認証取得(または合格)を目指している会社」を「受審組織」と呼びます。また、実際に「審査を実施する人」を「審査員」と呼びます。また「審査する」という事柄の性質上、この「審査員」は「受審組織」に対して「第三者の立場」である必要があります。

  「ISO 9001」には135 項目の「~(を)しなければならない」という項目が存在します。この項目を、一つずつ、「受審組織」の内部に照し合せてOKかどうかを「第三者の立場」で「審査員」が確認していきます。そしてその結果を「審査員」から「受審組織」に「審査報告書」というかたちで示します。この流れを「審査する」といいます。
  つまり、「マネジメントシステム規格(例えばISO 9001)の内容と受審組織の会社の仕組みを審査員が照し合せて確認し、結果を受審組織に示す」=「審査する」ということになります。
  いかがでしょうか。

  そして「ISO審査機関」とは、こういった「審査する」ことを引き受ける会社(団体)のことです。

  「ISO審査機関」の主な仕事としては、
1)「審査員」を雇用して、「受審組織」より審査の依頼を受けて、「審査」の日程等を調整し、「審査員」に「審査」を実施するように手配する。
2)審査終了後には「審査員」が持ち帰った「審査報告書」を適切に処理し「受審組織」に「登録証(認証証/審査登録証など)」を発行する。
3)「受審組織」の「登録証」が有効であるように、「審査プログラム」を実施する。
4)上部機関である「認定機関」の「認定」を維持する。
5)そのほか「規格の改正」などに応じ、必要な「審査プログラム」を実施する。
  などがあります。
  もちろん、上記に加えて、会社(もしくは団体)としてあたりまえの「新入社員への教育・訓練」や「お客様の満足度についてはかる」など一般的な要素もございます。ここではあくまでも主な項目にとどめさせていただきます。

  上記1)については、イメージしていただけましたでしょうか。
  上記の2)項から5)項については、またの機会にお話させていただきたいと思います。

  また、「ISO審査機関」には様々な制約があります。「ISO」は国際規格ですので、当然、これらは国際ルールで決められています。また、上記とは別に日本国の独自のルールも存在します。これらのルールの概要についてご説明するには、次回以降に予定されているお題【認定機関について(仮)】の回のほうが良いと思いますので、またの機会と致します。

  「マネジメント規格」の審査についてご興味がおありの方は、是非、弊社(ISO審査機関)へお問合せください。

  マメ知識
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以上
国際システム審査株式会社 マーケティング室 発行
文責 由利有美

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